コラム
妊娠中に歯茎が腫れる・出血する原因と対処法|千葉市の歯科医院が解説

妊娠中に「歯茎が腫れてきた」「歯磨きのたびに出血する」と気になっている方は、決して珍しくありません。実は妊娠中は、ホルモンバランスの変化によって歯茎が炎症を起こしやすい状態になります。これは「妊娠性歯肉炎」と呼ばれる症状で、妊婦さんのおよそ40〜70%に見られるとも言われています(個人差があります)。
この記事では、妊娠中に歯茎が腫れたり出血したりする原因・セルフケアの方法・歯科を受診すべきタイミングを、できるだけわかりやすくご説明します。
✅ 妊娠中に歯茎が腫れる・出血する原因
✅ 妊婦さんでも安心できるセルフケアと歯科受診のポイント
✅ 放置するとどうなるか・受診すべきサインとは
妊娠中に歯茎が腫れる・出血するのはなぜ?
「妊娠性歯肉炎」とはどんな状態?
妊娠中に歯茎が赤く腫れたり、歯ブラシを当てると出血したりする症状は、「妊娠性歯肉炎」と呼ばれる状態のサインである可能性があります。これは妊娠によって引き起こされる一種の歯肉炎であり、虫歯とはまた別の口腔トラブルです。
妊娠性歯肉炎は、妊娠中に分泌が増えるホルモンが歯茎の血管に作用し、炎症が起きやすくなることで生じます。歯にプラーク(歯垢)が残っている状態で、このホルモン変化が重なると、歯茎が通常よりも強く反応してしまうのです。
妊娠初期〜中期(妊娠2〜8ヶ月ごろ)に症状が出やすいとされており、出産後にホルモンバランスが落ち着くと改善することも多いと言われています(個人差があります)。ただし、そのままケアを怠ると歯周病へと進行するリスクもあるため、早めの対処が大切です。
こんな症状があったら妊娠性歯肉炎のサインかも
次のような症状が気になっている方は、妊娠性歯肉炎の可能性が考えられます。
歯磨きのたびに歯茎から出血する
歯茎が赤く腫れぼったい感じがある
歯と歯の間の歯茎がぷっくり膨らんでいる
歯茎を触るとやわらかく、違和感がある
口の中がなんとなくムズムズする
「出血するのは力を入れすぎているから」と判断して放置するのは注意が必要です。歯茎からの出血は、炎症が起きているサインであることが多いためです。
妊娠性歯肉炎の原因を3つのポイントで解説
妊娠中に歯茎のトラブルが増えやすい理由は、一つではありません。ホルモン・口腔環境・生活習慣の変化という3つの要因が重なって起きることが多いです。
Point 01 ホルモンの変化
エストロゲン・プロゲステロンの増加が歯茎を敏感にする
妊娠中はエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が大きく増加します。これらのホルモンは歯茎の血管に影響を与え、普段なら問題にならない少量のプラーク(歯垢)に対しても、歯茎が過剰に反応して炎症を起こしやすくなると考えられています。
Point 02 口腔環境の変化
口の中が酸性・細菌が増えやすい状態になる
つわりがある場合、胃酸が逆流したり、嘔吐後に口腔内が酸性に傾いたりすることがあります。また、唾液の量が変化し、自浄作用(唾液が細菌を洗い流す力)が低下することがあります。口の中が酸性・乾燥した状態は、歯周病菌が繁殖しやすい環境でもあります。
Point 03 ケアの変化
つわりで歯磨きが不十分になりがち
つわりがひどい時期は、歯ブラシを口に入れるだけで気持ち悪くなってしまう方も少なくありません。また、少量・頻回の食事をとる生活になることで、口の中にプラークが溜まりやすくなります。ケアが不十分な状態が続くと、歯茎の炎症が悪化しやすくなります。
よくある誤解:「妊娠中は歯が弱くなる」は本当?
「赤ちゃんにカルシウムを取られて歯がもろくなる」という話を聞いたことがある方も多いかもしれません。しかし、赤ちゃんの成長によって母親の歯のカルシウムが直接奪われるわけではないとされています。歯のトラブルが増えやすいのは、上記のようなホルモン変化や口腔ケアの乱れが主な要因と考えられています。誤解に基づいて「仕方がない」と放置するのではなく、きちんとケアすることが大切です。
妊娠中の歯茎トラブルを悪化させるNG行動
やりがちだけど要注意!避けたい行動とは
歯茎の腫れや出血が続いているとき、無意識にやってしまいがちな行動が、実は症状を悪化させることがあります。以下の点に注意しましょう。
⚠️ これはNG!妊娠中に避けたい行動
「出血するから歯磨きを控える」——磨かないほうが細菌が増え、炎症がひどくなります
「つわりで無理」とケアを何日も休む——短時間でも、奥歯より前歯だけでも磨く習慣を続けることが大切です
市販の強い洗口液を毎日使う——口腔内の菌のバランスが崩れることがあります。使用前に歯科医師へ相談を
歯茎の痛みや腫れを放置する——歯周病に進行するリスクがあります。早めに歯科医院を受診しましょう
放置すると歯周病に進行することも
妊娠性歯肉炎の段階では、適切なケアによって改善が期待できますが、ケアをせず放置すると歯周病(歯槽膿漏)に進行するリスクがあります。歯周病は歯を支える骨にまで炎症が広がる病気で、進行するほど治療が大変になります。
また、歯周病と早産・低体重児出産との関連を示す研究報告があることも知られており、妊婦さんにとって口腔ケアは自分自身のためだけでなく、赤ちゃんのためにも意識していただきたい習慣です(研究段階の内容も含まれており、確実な因果関係が確立されているわけではありません)。
妊娠中でもできるセルフケアと歯科受診のタイミング
つわりがあっても続けやすい歯磨きのコツ
歯磨きが辛い時期こそ、少しの工夫で継続しやすくなります。以下を参考にしてみてください。
ヘッドが小さめの歯ブラシを使い、奥歯から磨き始めると吐き気が起きにくいことがあります
歯磨き粉の香りが気になる場合は、無香料・低刺激タイプに変えるか、水だけで磨く方法も選択肢のひとつです
食後すぐではなく、少し時間を置いてから磨くことで、気分が落ち着くこともあります
磨けないときは洗口液や水でのうがいだけでも行い、口の中の酸性度を下げましょう
歯間ブラシやデンタルフロスを活用し、歯と歯の間のプラークを取り除くことも効果的です
妊娠中に歯科を受診するベストなタイミング
妊娠中に歯科を受診するのに適した時期は、一般的に妊娠安定期(妊娠5〜7ヶ月ごろ)とされています(個人差があります)。体の状態が比較的安定しており、治療や検診を受けやすい時期です。
ただし、以下のような場合は時期にかかわらず、早めに歯科医院へご相談ください。
歯茎の腫れが強く、痛みがある
歯茎から膿が出ている
歯茎の出血量が多く、止まりにくい
虫歯の痛みがある
歯科治療に使用する局所麻酔や、診断に使用するレントゲン撮影について、「妊娠中は大丈夫なの?」と不安に思う方も多いと思います。一般的に、局所麻酔は必要最低限の範囲で使用することが多く、レントゲン撮影は腹部を防護する措置をとった上で行うのが一般的です。ただし、いずれも産科の主治医とも連携しながら判断していくことが大切ですので、受診前に歯科医院に妊娠中であることをお伝えいただくことをおすすめします。
歯科での検診・クリーニングが妊婦さんに効果的な理由
セルフケアだけではどうしても落とし切れない歯石や、磨き残しのプラークがあります。歯科医院での定期検診とプロフェッショナルケア(プロによるクリーニング)を組み合わせることで、妊娠性歯肉炎の改善や歯周病の予防に役立てていただける可能性があります(個人差があります)。妊娠前・妊娠中・産後と継続的に口腔ケアを続けることが理想的です。
西千葉アロハ歯科・矯正歯科の妊婦さんへのサポート
千葉市稲毛区弥生町にある西千葉アロハ歯科・矯正歯科では、患者さまのお口の状態を「見える化」することを大切にしています。顕微鏡や各種検査を通じて、現在のお口の状態を数値や画像で客観的に把握し、感覚ではなく根拠に基づいたケアプランをご提案しています。
✦お口の状態を「見える化」して現状把握——顕微鏡や検査を用い、数値・画像でお口の現状を確認。根拠をもとに今の状態を一緒に把握します。
✦生活に合わせた無理のない予防プランのご提案——保険適用の定期検診を中心に、続けることを前提にしたケアプランをご提案しています。
✦本来自費となる「プロ磨き」を保険適用でご提供——通常は自費となるプロフェッショナルによる歯磨き指導・クリーニングを、保険適用の範囲内でお受けいただけます(適用条件があります。詳しくはお問い合わせください)。
✦患者さまの変化に伴走し続ける診療——来院ごとの変化を一緒に振り返り、できたことを評価しながら次につなげる。患者さまのがんばりに寄り添い続ける歯科医院を目指しています。
西千葉アロハ歯科・矯正歯科はJR西千葉駅より徒歩6分、千葉市稲毛区弥生町8-1 カスミ西千葉店2階にあります。大人の方・お子さまともに対応しており、大人の予防歯科検診は3,300円(3割負担の場合)よりお受けいただけます。妊娠中で受診できるか不安な方も、まずはお気軽にご相談ください。
👨⚕️ 院長・立花 渉 先生からのコメント
妊娠中の歯茎のトラブルは、「妊娠中だから仕方がない」と我慢されている方が多い印象があります。ですが、適切なケアを続けることで改善が期待できることも多いですし、何より赤ちゃんが生まれてからの生活をより健康に過ごすための土台づくりにもなります。当院では、今のお口の状態をきちんとデータで確認しながら、お一人おひとりのペースに合った無理のないプランをご提案しています。千葉市稲毛区近くにお住まいの妊婦さん・子育て中の方も、どうぞお気軽にお声がけください。
よくあるご質問(FAQ)
Q 妊娠中に歯科のレントゲン撮影は受けても大丈夫ですか?
A 一般的に、歯科で使用するレントゲンの放射線量はきわめて少なく、腹部を防護エプロンで覆った上で撮影するのが一般的です。ただし、妊娠中の処置内容は患者さまの状態や時期によって異なりますので、受診前に妊娠中であることを必ずお申し出ください。産科の主治医とも情報を共有しながら対応いたします。
Q 出産後には歯茎の腫れや出血は自然に治りますか?
A 妊娠性歯肉炎はホルモンバランスが戻る出産後に改善することが多いとされていますが、個人差があります。また、放置したまま歯周病に進行していた場合は、自然に回復することは期待しにくい状態になります。出産後も引き続き歯科で状態を確認されることをおすすめします。
Q 妊娠初期でも歯科に行っていいですか?
A 検診・相談だけであれば、妊娠初期でも受診いただけます。緊急を要する痛みや腫れがある場合は、時期を選ばずご相談ください。積極的な治療(抜歯など)は安定期に行うのが一般的ですが、まずは状態を把握するために受診されることをおすすめします。受診前に妊娠中であることと週数をお知らせいただくと、スムーズに対応できます。
📋 この記事のまとめ
✅ 妊娠中に歯茎が腫れる・出血するのは「妊娠性歯肉炎」のサインである可能性があります。ホルモン変化・口腔環境の変化・ケアの乱れが重なって起きやすくなります
✅ 「出血するから磨かない」はNG。短時間でもケアを続けることが大切です
✅ 歯科受診に適したタイミングは一般的に妊娠安定期(5〜7ヶ月ごろ)ですが、強い痛みや腫れがある場合は時期を問わず早めに受診を
✅ 放置すると歯周病に進行するリスクがあります。妊娠中こそ口腔ケアを意識することが、ご自身と赤ちゃんの健康につながります
✅ 千葉市稲毛区の西千葉アロハ歯科・矯正歯科では、お口の「見える化」と無理のない継続ケアをご提案。本来自費となるプロ磨きも保険適用でご提供しています
妊娠中の歯茎の腫れ・出血、一人で抱え込まないでください
千葉市稲毛区弥生町・JR西千葉駅から徒歩6分。お口の状態をデータで確認し、あなたのペースに合ったケアをご提案します。妊娠中のご不安もお気軽にご相談ください。
監修医師プロフィール
立花 渉 (たちばな先生) (院長)
歯科治療を通して、患者様皆様の健康維持に携われればと思います。患者様へのわかりやすい説明を努めてまいりますので、ご不安な点、ご不明点などお気軽にご相談いただければと思います。
資格・所属学会:【経歴】、東京歯科大学歯学部 卒業、東京歯科大学水道橋病院にて臨床研修修了
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。

